みちてる、みちてた。

ここにいるのにここがどこだかわからなくなるから、書き留めています。Twitter→(@yoshi_mi24)

生き抜いた姿を忘れない。

 

 玄関のドアノブを握り、「ステファニーが飛び出さないように気をつけなきゃ」と振り返る。

 

 

 振り返って1秒後。

 

 ──あっ、ああ……。

 思い出す。

 

 

 止めどなくこみあげてくるのは涙、涙、涙です。

 

*****

 

 4月9日の木曜日、午前6時24分。

 我が家の愛すべき猫、ステファニーが旅立っていきました。14歳でした。

 

 14年──。

 一緒に過した時間が、ステファニーの一生でした。私の人生の一部が、ステファニーにはすべてでした。

 

*****

 

 こちらの好き勝手に彼女の心の声を想像して何度かここに記事を書いてきました。

 

 健康面については触れていませんでしたが、病気知らずだったステファニーが大きく体調を崩したのは、昨年の5月。ごはんも水も受けつけなくなったのです。

 

 点滴や投薬をしても回復の兆しが見えず、もしかしたらもうダメなのかもしれない……と母と共にオイオイ泣いていたのですが、毎日シリンジで乳酸菌を混ぜたごはんを与えていたら、その後奇跡的に復活してくれました。本当にこんな奇跡があるのか! とびっくりするくらい元気を取り戻してくれたのです。

 

 あれから約1年。

 再びガクッと元気を失ったのは、先月上旬。

 旅立つまでのこの1ヶ月間を、ステファニーはどんな気持ちで過ごしていたのか。想像すると息が詰まって詰まって……。

 

 まだ目が開いておらず手のひらにおさまるサイズだったステファニーを、我が家へ連れ帰ってきた14年前の夏まで遡り息が詰まります。まるでおもちゃのような姿形をしていたけれど、宿っていた確かな命。言葉を交わせないもどかしさがいつもあった。

 

 ステファニーは何を一番に望んで日々を過ごして来たのだろう。

 

*****

 

 自由気ままなで小心者な性格は、私にそっくりでした。

 

 抱っこは嫌い、膝の上にも乗らない。家以外の場所や人に慣れていないから、他人や野良猫にやたら「シャーッ!」と威嚇する。そのくせ、大家さんの足には甘えるようにすり寄っていた謎。

 

 飼い主が泣いていると慰めに来てくれる猫が世の中にはいて、私がシクシク泣いているとステファニーも毎回のっそり近づいてきてくれた。慰めに来てくれたのね、なんて勝手に解釈し感動していると、苛立ったように私の腕を必死に噛みついてくるものだから、ステファニーの前で泣くのは恐怖だった。(おそらくシクシク泣く声が気に障ったのだと思う)

 

 憎たらしいところがまた可愛くて、可愛くて、可愛くて……。大好きだよ、ステファニー。ずっとずっと、大好きなんだよ。大好きだからもっと長く生きてほしかったし、大好きだから長く生きてほしいと望んでいいのかわからなかった。

 

「大丈夫だよ、ここにいるからね」

 繰り返し声をかけていた朝方、ステファニーは息を引き取りました。

 命が尽きる瞬間を目にしたのは、生まれてはじめてでした。一番身近な人の死、父親の最期の瞬間でさえ私は立ち会えていませんでしたから。

 

 大きく息を吸い込んだあと、ステファニーは眠るように亡くなりました。

 

 頑張ったね。生き抜いたんだね。小さな体で、よく闘ったね。

 

 ありったけの賞賛をおくりたいです。

 うちの子すっごく頑張ったの! って、みんなに言ってまわりたいくらいに。

 

*****

 

 まだ心の整理がつきません。

 姿が見えないときは、隣の部屋で丸まって寝ているような気がする……。

 寂しさよりも、脱力感に襲われています。

 

 お寺で供養させていただいたので、節目節目にお参りへ行きます。

 猫には死後の世界があるのでしょうか。

 人間にもあるのかどうかはわからないのですが、もしもあるとするならばどこかでお母さんと再会していてほしいな。優しさに包まれた世界で、ぐっすり安心して眠っていてほしいです。

 

 

♡♡♡♡♡

 

 

 

ステファニー。

生まれてきてくれてありがとう。

出会ってくれてありがとう。

楽しい時間をありがとう。

忘れないよ。

ちょっぴりわがままで、その何倍も可愛くていい子だったステファニーのこと。

忘れないよ。

鳴き声も毛ざわりも、心臓の音も。

抱きしめたいよ。

また会えたときは、抱きしめさせてよ。

14年間ありがとう。

ありがとう……。

心から、ありがとう!

 


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♡♡♡♡♡

 

 しばらく、、、

 命について考えたい。

 素晴らしい時を与えてくれた、もうここにはないあらゆる命について。