みちてる、みちてた。

ここにいるのにここがどこだかわからなくなるから、書き留めています。Twitter→(@yoshi_mi24)

大きな猫のダイちゃん。

 

 先週の木曜日だった。

 公園の入口で香箱座りをしている猫を見つけた。

 猫センサーを常に起動させている私は、ハッ! と漕いでいたペダルを止め、自転車から降りた。

 

 近頃、野良猫をあまり見かけない。地元の取り組みの結果が功を奏しているのかもしれない。だから、「見かけなくなって寂しい」などと無責任な発言はできないが、やはり少しばかり寂しいのも本音である。本当に身勝手な本音だ。

 

 時折野良猫を見かけたとしても、近づこうとすると警戒される。避けられる。逃げられる。想いが一方通行で終わる。

 だから先週の木曜日見つけた猫にも警戒されて終わるだろうと思っていた。

 

 ところが、数メートル離れた場所にしゃがみ込んで「おいで」と手を伸ばす仕草をしてみたところ、猫がトコトコ歩み寄ってきてくれた。

 その興奮実況が以下のツイートである。

 

 嬉しかった。

 腹の底から「あ り が と う

!」と叫びたいくらい嬉しかった。

 一方通行で終わらなかった出会いに感動した。

 「ありがとうね、ありがとうね」を繰り返しつぶやきながら、頭を撫でさせてもらった。

 

 これまで我が家では何匹かの猫と一緒に暮らしてきたけれど、猫それぞれ毛ざわりが異なる。

 この公園にいた猫は、野良猫とは思えないほど体が大きく毛はつやつやしていた。ふわふわぬくぬくしていた。愛らしくてたまらなかった。

 また会えたらいいな。

 そう願いながら手を振り別れた。

 

*****

 

 春頃、顔にアトピー性皮膚炎があらわれた話をこのブログに書いたが、現在全身に出現中であることははたして記しただろうか。

 

 書いていなければ、詳細は以下である。

 

 というわけで、昨日就労継続支援B型事業所で午前中の作業を終えたその足で、皮膚科を受診した。

 

 軟膏を3種類処方され処方箋をかかりつけの薬局へ提出したのだが、3種類のうち1種類だけ在庫がないとのこと。他の薬局に問い合わせ入手するので、それまで待ち時間がかかると告げられた。

 申し訳なさそうな表情で詫びの言葉を口にする薬剤師さんに「いえいえ、とんでもないです」と私が笑顔で応えていたのは、「あの猫がいた公園に行って時間を潰そう!」との考えがすでに巡っていたからだろう。薬局からわりと近い場所にその公園はあるのだ。

 

 先週見つけたあの猫がいるかどうかはわからないが、なんとなくいそうな気がして自転車を漕いだ。ドキドキワクワクしながら漕いだ。

 

 すると、いたのだ。

 先週見つけたあの大きな猫が。

 しかし先客がいた。同じく猫好きなのであろう男性が、スマホを片手に猫を撫でていた。

 

 突然ふたりの時間を邪魔してはいけないと思いのそのそ近づいて行ったつもりだったが、落ち葉を踏みしめる音を思いっきりバリバリ響かせてしまった。

 いち早くその音に反応したのは、男性よりも猫だった。

 そして、驚くどころかこちらに近づいてきてくれる。歩み寄ってきてくれる。先週の感動再び! である。

 
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 どうやら先客の男性はこの猫のことをよく知っている人らしく、昨年はこんなに人に慣れていなかったことやアゴの下を撫でると喜ぶよ、といった情報を教えてくれた。

 それからこの猫の名前が「ダイちゃん」であることも。

 

 男性と私がダイちゃんにメロメロになっていると、公園の前を通り過ぎようとしていたおじいさんが足を止め、ダイちゃんを見て「大きくなったなあ」と一言放った。

 このおじいさんも近所の猫事情に詳しい人らしい。

 

 猫に会いに行ったら思いがけず人との交流が待ち受けていたことに、少なからず私は緊張していた。だけど、家に帰り「あれは緊張っていうより高揚だったんじゃないか」と思い直した。

 だって、本当はもっと話したかったのだ。

 ダイちゃんについてもそうだし、お兄さんやおじいさんについての話も聞いてみたかった。

 

 次はいつダイちゃんに会えるかな。

 そしたらまた、ダイちゃんを愛でている人たちとも出会えるだろうか。

 愛されているんだね、ダイちゃん。


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 ダイちゃんのそばには、カレを慕っている小柄な白黒猫がいた。

 こちらは人への警戒心が強いようで近づけなかったけれど、ダイちゃんの横でゴロンとなったり体を舐めてもらっていたり、信頼関係が出来上がっている様子だった。

 

 2匹がピタッとくっついている姿を目にして、今度こそ2匹の時間を邪魔してはいけないと感じた。

 

 また会いに来るね。

 ダイちゃん、ありがとう。

 あたたかい交流の時間を与えてくれて、ありがとうね。